2009年1月18日日曜日

Skate in hotel de ville

ソルドに行こうとマレ地区に向かっていて、市庁舎(hotel de ville)の前を通ると、パリの冬恒例の仮設スケートリンクができていた。凍えるように寒いこの時期、エクササイズとはほどとおい生活の中で、なんかここだけ、アクティブな空気に包まれている。
青い空の下、笑いながらスイスイと楽しそうに滑る人々を見ていたら、どうも羨ましくなってきた。
「やってみたいなあー」というと夫も「じゃあやってみようかー」と軽くうなずく。
しかし二人とも二十年ぶり。
果たしてできるんだろうか。
5ユーロ払うって靴のサイズを告げると、スケート靴を貸してくれた。
交換に自分の靴を渡すと預かっていてくれる。
20年ぶりのスケート靴は、えらく履きにくい。
固くて、ちょっと冷たい。
そしていざ氷の上に乗り出した。
まわりの人を見てる限り、とても簡単そうだ。
まるで散歩するように、ぺちゃくちゃ喋りながらすべっている人も多い。
私だって小学校のときは確かにすべれた。
品川スケートリンクに二回ほどいった。
まあ、さすがに久しぶりだから、大して上手ではないが前には進むでしょ。
自転車と同じで、体が覚えているに違いない。
という楽観的な予想は見事に外れた。
一歩氷の上にでるやいやな、足元がツルツルに滑る(当たり前だ)。
怖くて、怖くて全然前に進まない。
手も手すりから離せない。
どういうことなんだ!?


どうやって滑っているのかを改めて観察するために、まわりをみまわした。
明らかに私はこのスケート場で一番下手な人である。
一方の夫は、持ち前の運動神経の良さなのか、何なのかしらないが
スイスイとスムーズにすべりはじめた。
そして
「怖がらないで足を出せば大丈夫だよ~。おいで~」
といいながら群れの中に入っていく。
いっぽう全然相変わらずへっぴりごして、手すりにしがみついてびくついてる私。
それでも、ただジッとしているわけにいかん、
と何とかジリジリと前に進む。ちょっと進んでは休む。
たぶん最初の一周するのに8分くらいかかったかも。
他の人はたぶん1~2分といったところであろう。
夫はたまーにやってきて、「どう~、下手だなー、ハハハ!」と笑いながらまた消え去っていく。
悔しいのでとにかく、ずりずりと進んでいるうちに、
手すりから手を離せる時間がながくなっていった。
人がいないところなら、何となくは前に進める。匍匐前進。
体はフシギとほかほかと温かい。
大した筋力も使ってないのにフシギだ。
へっぴり腰は相変わらずだが、四周ほどの間に
何とかつかまらなくても進めるようになった。
それでも、優雅にすいすい、というのとはほど遠いのだが。
例えるならば、まわりの人はみな自転車選手で、私だけが松葉杖の骨折患者。
ずりずり、不器用に進む。滑っているようには到底見えない。
あー、恥ずかしいことこの上ない。
「いやだったらさー、もうやめてもいいよ~」
と夫は言うが、
「ここでやめたら一生スケートはしないであろう。せめて子どもができたらスケートくらい指導してやりたい」
と言うと、「まあじゃあ頑張って~」といってまた
一人風ように楽しそうに去っていった。
くそー、悔しい!

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