今朝また雪が降った。
今年に入って何回目だろう。
こんな風に寒い夜、ふと見上げたエッフェル塔の美しさに目を奪われることがある。
鉄骨だけなのに、スラリとして優雅だ。
東京タワーに似ているのに、全然違う。
特に一時間に一度、5分ほどキラキラと星屑のように繊細に輝く姿は、
しばらく立ち止まってしまうほどだ。
長い冬ですっかり暗くなってしまう気分が、すっと吹き飛ばされる。
あ、パリが好きだな、と思えるのはこんなとき。
自分が吐く息の白さと、ぴんと張り詰めた空気。チラチラとリズミカルに輝く塔。
私にとって、エッフェル塔は、冬の日々の何か大事なものを象徴している。
これはコンペによって決まったのだが、現在のエッフェル塔に決まるまで紆余曲折あったらしい。
いまのエッフェル塔を設計したのは橋の技術者のギュスターブ・エッフェルという人。
確かに言われて見ればエッフェル塔は鉄製の橋を縦にしたようにも見える。
この案に決定する前まで、実は別の案が決まりかけていたらしい。
それは太陽の塔と名付けられて、巨大なアーク灯でパリ全体を明るく照らすというアイディアだ。
すったもんだあって、なぜか太陽の塔は中止になり、エッフェルになった。
太陽の塔じゃなくて、本当によかったなと思う。
冬の日々に必要なのは、太陽なんかじゃない。太陽はまぶしすぎて、パリに似合わない。
雪のように繊細で、たおやかなのに逞しいこの塔こそがピッタリだと思う。
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